『Internet Explorer 11 で、Web ページから Excelファイルのリンクをクリックすると、真っ白な別ウインドウが開いて、Excelファイルを見ることが出来ない』とのご相談をいただき、検証しました。
※対象は、基本認証(ベーシック認証)下にあるページ

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  • Excel ファイルのリンクをクリックするとダイアログが開きます。
    00_IE11_excel
  • [開く]をクリックすると、エラーメッセージが出て、Excel ファイルを「開く」ことが出来ませんでした。
    01_エラーメッセージ

※[保存]、[名前を付けて保存]は可能。

■レジストリの操作

調べてみると、基本認証下にあるページからはファイルを開くことはできないようです。
Excel 2010 で基本認証が設定された Web サーバーからファイルを開くときに発生する動作

現象 (1) について
警告メッセージ ダイアログ ボックスが示すとおり、基本認証が設定された非 SSL の Web サイトからファイルを開こうとしていることが原因です。
非 SSL のままファイルを開きたい場合、以下のサポート技術情報を参照しレジストリを設定してください。

2123563 非 SSL 接続を経由して基本認証のみをサポートするサーバーからは Office のファイルの種類を直接開くことができない

キー :
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\14.0\Common\Internet
エントリー名 : BasicAuthLevel
型 : DWORD
値 : 2

BasicAuthLevel レジストリを設定しても現象が改善しない場合、Internet Explorer のプロキシ設定で pac ファイルによる自動構成が行われているかどうか確認してください。
該当する場合、Office アプリケーションからプロキシ名の取得ができず、失敗している可能性があります。
次の修正プログラムを適用し、確認してください。

2544026 Office 2010 の修正プログラム パッケージ (mso x none.msp): 2011 年 6 月 28日

リンク先の以下のサイトを参照して、OSとOfficeの2箇所のレジストリ操作を行なうと、基本認証下でも Excel ファイルを開くことができました。
HTTP を使用して Sharepoint、WebDAV、または Web サイトから Office アプリケーションのファイルを開くと空白で表示される

以下、レジストリ値に関する説明文です。

注: 値の対応関係は、以下のとおりです。
0 – 基本認証は無効
1 – SSL 接続に対してのみ基本認証は有効
2 – SSL と非 SSL 接続に対して基本認証は有効

■まとめ

デフォルトで「非SSL +基本認証が無効」となっているとはいえ、レジストリの設定変更が解決策というのは、少々ハードルが高いかなと思います。

SSL に対応することがベターな解決策といえるでしょう。

■おまけ

実は、基本認証下において、Excel ファイルは開けませんが、Wordファイルは開くことができます。

なぜかは存じ上げません・・。